博士の理不尽な日常、第四話 kei

みなさん。おばんです。
また私、いらんことやりました。
今回は・・・言い訳なしです(−−;
ごめんなさい。
激駄文では御座いますが今までのお話(1〜3話)は、
http://pso.dricas.ne.jp/bbs/p/pso/413/sqqlly/index.html
http://pso.dricas.ne.jp/bbs/p/pso/418/yhbfff/index.html
http://pso.dricas.ne.jp/bbs/p/pso/422/evmbty/evmbty.html
に御座います
番外編ですが
http://pso.dricas.ne.jp/bbs/p/pso/423/fsmghx/fsmghx.html
なんてのも御座います。
もし万が一お読みになりたいとあらばどうぞです。

それでわ・・・・

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「おい、仕事だ。貴様らいくぞ。いそげ。」
ここは、ソフィの家。久々にオフのソフィを囲んでのお茶会の最中である。
「ペディお代わり頂戴。」
「私にもです。」
「はい〜。今お持ちしますね。」
とててててと、ペディが台所に走っていく。
「おい、仕事だ。」
ペディがポットとお菓子の乗ったソーサーを手に戻ってくる。
「ありがとう。ペディ。」
「うむ、転ばずに戻ってきましたか。」
「仕事・・・」
「本当ね。凄いじゃないペディ!」
「あの、ありがとうございます〜。」
ペディが照れながら嬉しそうな顔をする。
「午後はどうしましょうかねぇ?」
「貴様ら・・・・!」
「そうですねぇ。ソフィ様は何かございますか?」
「う〜ん。のんびりしたいわねぇ。」
「では皆で怠惰に休日を過ごそうではありませんか! だらだらだらだら・・・・?げふぅ!!」
ケイの脳天にジャドの愛剣が深々とめり込む。
ヘルメットから煙を立てながら、ケイは昏倒するのであった。

博士の理不尽な日常
第四話「楽しいピクニック。」

「・・・で、依頼の内容はなんなの?」
ソフィがカップをくるくると弄びながらジャドに尋ねる。
「ドラゴン狩りだ。」
「あら、いやに簡単な依頼ね。」
「まぁな。しかし、いつもとは少し違う。」
ジャドが軽く溜息をつく。
「でしょうね。漆黒のジャドが人と仕事だなんて尋常じゃないわ。」
(・・・だから無視してたのに。)と心の中でソフィが付け足す。
「それで、どこが違うの?」
ソフィがコーヒーに角砂糖を一つ投じると尋ねる。
「一匹じゃない。」
ソフィが角砂糖を投じ続ける。
「3匹だ。」
ソフィは角砂糖がごろごろとする紅茶・・・いや、むしろ紅茶入りの角砂糖を一口、口にすると、
にこやかにジャドに聞き返す。
「えっと、何て?」
「仕事はドラゴン3匹の討伐だ。しかも同時に複数の相手をする事になるだろう。」
角砂糖を飲み干すソフィ。いくら平静を装っていても、もう動揺は隠せない。
「・・・お一人でどうぞ。」
「全くですな。そんな仕事ごめんですよ。」
いつのまにか復活したケイが、両手の平を天に向けて大げさなジェスチャーをする。
「そうか残念だな・・・。」
そう言うとジャドは、にやりと顔をゆがめ取って置きの一言を投じるのであった。

・・・

「ふぅ。いいお天気ですねぇ、博士。」
ここはラグオル地上の森林。原生生物の生息する危険な地区・・・なのだが。
「お弁当持ってきてほんとに良かったです〜。」
そんなことはお構いなし。ペディは始終ご機嫌である。
「目標地点はあそこに見えるセントラルドームだ。途中の雑魚にはかまうな。」
依頼の内容は、セントラルドームに突如同時発生した3匹のドラゴンを殲滅する事。
今までに何人ものハンターたちが送り込まれたが、その全てが未だ帰ってこない。例外なく一人も、である。
無論それらの救出も任務のうちであり、成功報酬は、
「10万メセタ・・・。」
博士はそう言うとぐふふと、ほくそえむ。
この破格の報酬に目がくらみ、ケイもソフィも尋常ではない殺る気を見せるのであった。
「さぁ、逝きますわよ!!中央突破です!!」
そう言うとソフィは業火の呪文で森を焼き始める。
「ぐふふふふ・・・。ソフィ。まぁ、待ちなさい。」
「なんですか博士。私は忙しいんです!!」
「それでは、効率が悪いでしょう・・・これを御覧なさい。」
そう言うと博士は、その手に巨大な物体を転送させた。
「・・・・!!?」
その場に居る全員が凍りつく。
「あの・・・博士・・・それは?」
「これはその名もブリンガービームです!!」
「うわぁ。博士それ、人様のパクリですよ・・・。」
ペディがぬめぬめと黒光りする物体を見て突っ込む。
「何を失敬な!!あんなどこぞの『ライフル』何かといっしょにするとは!格が違うのですよ格が!!」
そう言うとケイは、その巨大な腕に頬擦りをする。
「それに、見たまえ。この活きの良さ。まさに産地直送、新鮮そのもの。ピッチピチの採れたてですぞ。これだけのものを仕入れるのにどれだけ苦労したと思っているのです。」
「・・・あの・・・博士?活きがいいっていうかさっきからそれ、なんか動いてますわ・・・よ?」
ソフィがビチビチとケイの腕の中で蠢き暴れまわるそれを指差す。
「うむ。鮮度が一番。そしてもう一つ・・・。」
ケイが懐から、薄紫色のアンプルを一本取り出す。
「ふふふ、これぞ私の傑作。スターエセマイザーを改良して作った生態兵器専用強化薬『ギガグラインダーΩ』です!!」
「おい・・・貴様、それはやばいんじゃないの・・・か?」
ジャドのメモリーにあの日の惨劇が蘇る。
「ぐふふふふ・・・・!」
博士は、そんなことどこ吹く風。嫌がる(?)ブリンガービームに薬品を注入していく。
すると、さっきまでアレだけ暴れていたそれは、ぴたりと動かなくなり。まるで死んだ魚のようにだらんとして動かなくなる。
「失敗・・・なのか?」
ジャドが少しばかり安心してケイに聞く。
「いや、これから・・・ですぞ!」
言うが早いか、ブリンガービームが微妙な細動をはじめる。
ぶるぶると震えるそれは、既にもう怪しいとかそういうレベルではなく、危ない。
そうしてその震えが一段と大きくなると、ブリンガービームは紫の蒸気を噴出しだす。
「ぐはぁぁああ!!!!」
全くの無視界の向こうで、博士の悲鳴だけが響く。
「こ、これは・・・・。」
ジャドは、どうにか視界を取り戻すと信じられない光景を目にした。
そこには、カオスブリンガーのような博士のような奇妙な生物がいた。馬の下半身にカオスブリンガーの両手といった出で立ちのケイは満足げである。
「ふふふ。全て計算どおりですな。」
ケイのバイザーが太陽に閃く。
「素敵です博士ぇ。まさに人馬一体ですね!」
ペディが恍惚の表情でケイを見上げる。
ソフィにいたっては、もうやりきれないと言ったところか、既にもう泣きそうになっていた。
「では、いきますぞ!!」
そういうが早いか、ケイはその両手の凶器をフル活用しながらセントラルドームに向かって、真っ直ぐに疾走していくのであった。
「私の後に道ができるのだ!!!」
ドップラー効果を効かせながらやがてケイは地平のかなたへ消えていった。

・・・

セントラルドームに向かって突き進む3人。
もともとは豊かな森であったろうそこは、まっさらな平地となり。
ケイのとおった後はまさにぺんぺん草一本も残らない凄惨たる状況であった。
「フン。ひどいありさまだ。」
そういうと、ジャドは肩に担いだ愛剣を背負いなおしながら、焼き鳥と化したラッピーや、こんがりと焼きあがったブーマを眺めた。
「ほら、見えてきたわよ。」
そういうと、ソフィーが前方の一点を指差す。そこには、もとの姿に戻ったケイがいた。・・・が様子がおかしい。
「博士。どうかされたのですか?」
ソフィが聞く。
「いやね。たいした事ではないんだ・・・。その、ちょっと勢いがついてしまってなぁ。」
そう言うとケイは足元の足元の残骸に目をやる。
「・・・それは?」
「セントラルドーム内部へのテレポーター・・・ですな。」
「・・・・・・・・・博士?」
結局、ケイはソフィのジャスティスに蜂の巣にされ、他の3人でセントラルドームへの進入方法を模索する事となった。
「取りあえず、バズーカ打ち込みましょうか??」
「・・・エンサイクロペディア。中の生存者ともども全てを根絶やしにする気か?」
そうは言いながらも、ジャドには生存者など居ない事はわかっている。例え居たとしても只では済んでいないだろう。
「しょうがないわね。地道に掘りましょう。」
そう言うとソフィはダブルセイバーを手にドームの壁を切りつけていく。
ジャドとペディもそれぞれの方法で壁を削っていった。

・・・

太陽が落ち、夜がやってくる。
「そろそろ、一息入れましょう。」
ソフィが言うと、ペディはドームを震撼させていた拳を止めバスケットを拾い上げる。
「でわ、少し遅くなっちゃいましたがお弁当ですね〜。」
「ふぅ、やっとですか待ちくたびれましたよ。」
「いままで、人が働いてる間ずっと寝ていたのはどなたですか・・・!?」
ソフィーのこめかみに青筋が浮かぶ。
「まぁ待ちたまえ、ソフィ。私もただ寝ていただけではない。少し考え事をしていたのだ。」
そう言うとケイはジャドのほうを振り返る。
「ドラゴンは通常、その縄張りを共有しあったり群れをなしたりする生物ではないはずです。」
そしてケイは声のトーンを少し落とす。
「ジャド、何か聞かされては居ないのですか。」
「いや、何も聞かされていない。・・・が。」
ジャドがソフィのほうを向く。
「貴様は薄々感づいているのだろう?ソフィ・・・。さもなきゃ貴様が、金ごときで動くはずが無かろう。」
「さて、何のことかしら?」
「ネイティヴウェポン・・・。ですか。」
そう言うとケイはセントラルドームを見上げる。
「クローン技術の応用ですよ。大方、この仕事の本当の依頼主はどこかの民間企業でしょう。そしてこれは・・・」
「性能テストってわけね。」
ソフィはそう言うと、ドームを睨みつける。
「流石はドクターケイオスですわね。裏に民間企業が絡んでる事は分かってましたが、私にもそこまでは思いつきませんでしたよ。」
「ふふふ。何もそうと決まったわけでは、ありません。単なる偶然かもしれませぬよソフィ。」
3人の周りの空気が僅かではあるが変わる。
一人会話に取り残されたペディは、首を傾げるばかりであった。

・・・

ケイが加わり作業は終わりに近づいていた。
ケイが最後の一撃を打ち込むと壁はやっと貫通する。
「ペディ。少し下がっていなさい。」
ケイは、開いた穴を覗くと、ペディをドームから離れさせる。
「待っていなさい。すぐ戻ってくるから。」
「でも、博士ぇ。」
「エンサイクロペディア。ここは奴のいうことに従っておいてやれ。」
そう言うとジャドは穴に一太刀振るうと、壁を崩して中へ入っていった。ケイもそれに続く。
「わかってあげて、ペディ。博士にだって見せたくない過去があるのよ。」
ソフィーがそう言うとしょげるペディの頭にそっと手を置く、
「それに、私たち3人なら・・・すぐよ。」
そういうと、その表情を険しいものへと変えて、ソフィも穴の中へと消えていった。

・・・

強烈な熱気と腐敗臭。
おびただしい数の屍に囲まれて、その空間の主たちは享楽にいそしんでいた。
まだ息のある者、人の形をとどめた者を見つけては複数で弄り、肉の塊へと変えていく。
3人の肩口にそれぞれのマグが召還される。
「・・・やりますか。」
ケイはその手にサプレッサー付きの愛銃を転送すると一匹のドラゴンの脇腹に連続で打ち込む。
打ち込まれたドラゴンはよろめきはすれど、たいした怪我は負っていない。
「来ますぞ・・・。」
ドラゴンは侵入者の存在に気づくと、足元の屍を蹴散らしながら突進してくる。
微動だにしない3人。
ケイは愛銃の照準を一匹のドラゴンの眉間に合わせる。
「まずは一匹。」
そう言うと、サプレストガンを連続で打ち込む。走りながら崩れ落ちるドラゴン。そのまま3人の脇を掠めて滑っていき、ドームのヘリに頭を突っ込みながら絶命する。
仲間を失った動揺からか他の2匹の足が止まる。
「ぼさっとしてる暇は無くてよ。」
ソフィがドラゴンの足首をダブルセイバーで掻っ切る。倒れこむドラゴン。
「じゃ、さようなら」
冷徹な、静かな笑みを浮かべるソフィ。その右手に握られた魔力の光槍がドラゴンの脳天に突き立つ。
鮮血を吹き上げながらその命を終える邪悪な獣。残った一番巨大な一匹は、低くうなると地中深くに潜る。
一瞬の静寂。
直後、ジャドに向けて地中のドラゴンがこれまでに無い猛スピードで迫る。
ジャドの双眸が暗く深い赤をたたえて光る。その刹那、ジャドは垂直に跳躍した。
薄暗いドーム内。その闇の中を跳梁するひときわ濃い『闇』。その闇めがけて、地中から躍り上がるドラゴン。
「無駄だ。」
血の色。
そう、闇に浮かぶ血の色をしたジャドの双眸。その光がドラゴンを射抜く。
「じゃぁ・・・な!!」
振り下ろされる紫紺の刃。ドラゴンが超高熱のブレスを吐きかける。
業炎がジャドの体を焦がす。
地面にジャドが降り立った。そのボディからは白煙が上がり、ジャドが地面に方膝をつく。
ドラゴンがジャドを一瞥すると、首を天へ向けた。
・・・と、その頭蓋が首の根元にかけて真っ二つに裂ける。
鮮血の雨の中、ジャドは自らの作ったクレーターから静かに立ち上がるのだった。

・・・

「さぁ。さっさと報酬もらって、ぱぁっと豪華にご飯でも食べましょ!」
そういうと、ソフィはギルドのカウンターに向かう。
「これが今回の報酬になりまぁす。」

ちゃりん。

受付嬢がにこやかに金を差し出す。
「どうも・・・ってなんか少なくない?十万メセタ・・・よね?」
「えぇ。そこから、破壊されたテレポーターの修理費9万9千メセタを引かせていただきました〜。」
そういうと受付嬢は屈託のない笑顔をソフィへ向ける。

爽やかな、どこまでも爽やかな朝であった。

第五話へ

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いかがでしたでしょう。今回はジャド君を活躍させたくて、
チョト趣向を変えてみました。あぁぁぁ、駄目ですね。ゴメンナサイ。
それでも感想を下さる方がいらっしゃいましたら是非是非お願いいたします〜。
今回はお詫びに(?)後書きで少しですがキャラ紹介をさせていただきますです。

ドクターケイオス
我らがインチキ博士ケイ。兎に角でかい。太い。暑苦しい。
ガスマスクのレイマー。色は灰色。隠しカラーの一つ目のほうです。
マグはクマーラ。かぱかぱです。愛用兵器はサプレストガン

ジャド
孤高のマトモキャラ。ヒューキャストで色は黒。長身で細め。
愛用武器はバーサークブレイカーか?マグは、まりーちゃ。

ソフィア
お姉さんキャラにして突っ込み役。
クールで理知的。やさしいところもちょっと或る。白いフォマール。
女性としては長身。細身で華奢な印象。マグはイラー
愛用武器は何でも器用にこなすかな・・・強いてあげるとヴァリスタw

エンサイクロペディア
天然、メイド、アンドロイドといろんなエッセンスを持って生まれた愛すべきボケ役。爆破解体ねたは彼女に任せておけばモンダイナシw
マグはマドゥ。愛用武器はその拳・・・ではなくてバズーカです。
小柄で青いレイキャシール。

最後まで長々とお付き合いいただきありがとう御座いました〜
またの機会が御座いましたら・・・w

P、S
僭越ながら一つだけお願いがあったりします。
石を投げないで下さい〜。(汁)
100点満点で点をつけてあげてください。駄目でしょうか?
ゴメンナサイ〜。



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