『続・ラグオルの大地主』PART-2


「うひょおおおおおおお!?」
「きゃー、きゃー、きゃー!!」
 小雨ぱらつくラグオルの森を、それぞれに悲鳴を上げつつ中年男と小柄なアンドロイドがひた走る。
 その彼らを半ば取り囲むように追いかけるウルフとブーマ族、ラッピー、モスマントなど。
 雑多な原生動物の群近くに不用意に踏み込み驚いたラクトンの突拍子もない悲鳴が、彼らを刺激したらしい。
 凶暴化した原生動物は、ヒト(含むアンドロイド)を見つけると確実に襲ってくるものだが、少し冷静に観察できる者なら、それだけではなく彼らが飢え、傷つき、疲労して気が立っていたことに気づけただろう。
 ストレスの鉾先は、最後の一押しを加えた人間とその近くのアンドロイドに向けられ、あっさりと集団暴走が始まった。
「おぢちゃん、荷物捨てないと追いつかれるよおお!!」
「いやぢゃああああああ!!」
 こまごましたアイテムをぽろぽろ落としつつ、追いすがるエネミーに尻をかまれそうになっても、ラクトンは抱えた荷物を投げ出そうとしない。
 そんな彼の背中に、ウルフの一匹が飛びつきかける。
「あぶない!」
 咄嗟に割り込んで、大型獣の横つらに回し蹴りを叩き込むマイニィ。
「おぢちゃん、テレパイプを!街にキンキューヒナン(緊急避難)してっ!」
 横合いからつつきに来るラッピーをセイバーで牽制しつつ叫ぶ。
「わ、わかったぞい!うひょーーーー!!」
 アイテムパックをかきまわし、ラクトンは簡易テレポーターを引っ張り出す。
「さあ、逃げるぞい………あ!」
 ストッパーを解除したところで手が滑り、取り落としたテレパイプはエネミー達の足下を転がって、少し離れた場所で光の柱を立ち上げた。
「し、しまったぞい!」
 唯一の逃亡手段であるテレポートゲートとの間には、興奮した動物たちが立ちふさがっている。
「!!」
 マイニィはハンドガンを引き抜き、エネミーの群れに向かって撃ち込む。
「おぢちゃん、先に行って!」
 エネミーが飛び退いてできたゲートまでの隙間へと、マイニィはラクトンを蹴り飛ばした。
「うひょおおおおおおお??」
 奇声を上げて手足をばたつかせつつ、大量の荷物をあらかたばらまきながらゲートに転がり込むラクトン。
 その姿が消えるのを確かめて走るマイニィの目の前で、光の柱はふっ、と消滅した。
「!?」
 一種の空間の歪みであるテレポートゲートを警戒するため、エネミーがゲートを通ってパイオニアに現れた、という事例はないのだが、怯えきったラクトンは追撃を恐れて自分が転送を終えると同時に維持を解除してしまったらしい。
「……………」
 一瞬立ちすくむマイニィ、しかし先ほどのライオネルが残してくれた筈のゲートの事を思い出し、きびすを返して駆けだした。



「ひょ〜〜〜〜!!」
 目をつぶってゲートに転げ込んだラクトン、独特の転送感覚と光の泡が乱舞する幻視のあと、周囲の空気の感覚と気配が一変した。
 安全なパイオニアに帰り着いたのだという安堵感と、同時に背後のゲートから殺気だったエネミーが飛びかかってくる恐怖感に襲われて、思わずテレパイプのゲート維持解除コードを端末に打ち込む。
 彼を背後から照らし出していた、テレポートゲート特有の輝きがふっ、と消えた。
「ひょー……」
 安堵の吐息をつくラクトン、しかしそれは早すぎた。
 へたり込んだ彼の頭上に、天井の照明を遮るように影が差す。
「?」
 顔を上げたラクトンがみたものは、エネミーよりも遙かに剣呑な殺気のオーラを燃え立たせた逞しい長身のヒューキャストだった。
「う、うひょ!?」
「貴様…………」
 人間なら『歯の間から押し出すような』と形容される声音で唸るヒューキャスト。
「貴様、ラクトンだな!?息子はどうした!俺の大事な息子をどこにやったあああ!?」
「うひょ〜〜〜〜〜〜????」
 鋼の指がスーツの胸ぐらひっつかんで、不運な中年男を引きずり起こす。というか、そのままつるし上げられて、ラクトンの足はあっさり床を離れた。
「言え、マイニィはどこだあああああ!!」
「もぎょぐげげよよ!げごがはがべぼ!!」
 ぶら下げられたカブトムシのように短い手足をじたばたさせて、意味不明な叫びを上げるラクトン。 その衣服のあちこちについたくちばしや爪の痕に気づいて、ヒューキャスト―――キリークのアイセンサーが危険な輝きを宿す。
「貴様、俺の可愛い息子をエネミーのなかに置き去りにしたのかっ!!」
「きゅ〜〜〜〜〜〜!」
 胸ぐら握りしめる手に更に力が加わって、恐怖と酸欠で紫色になりながら奇妙なうめき声を上げるラクトン。
 あわや中年男の絞殺死体が一体できあがるか、というところで助け船が現れた。
「先輩、んなことしてる場合じゃないでしょ!」
「俺の作ったゲートがあっちにまだある!早くしないと、持続限界がもうすぐだぞ!」
 『後輩』とライオネルの声に我に返り、キリークはチアノーゼをおこしかけた男を床に放りだして身を翻した。
 逞しい脚が床の舗装を蹴りやぶらんばかりの勢いで走る先に、もう一つのゲートが見えてくる。
 しかしそれは、維持持続限界を表してすでに不安定に揺らいでいた。
 もうあと一人を転送すれば、パイプのエネルギーが尽きるだろう。
 キリークはためらうことなくゲートに踏み込む。
「先輩、武器を………これを!」
 『後輩』が咄嗟に投げてよこしたものを、後ろ手に見もしないで受け取って、キリークはラグオルへと転送を開始した。 



 か細い脚が湿った土と濡れた草の葉を蹴立てて駆ける。
 その背後から、幾つもの唸り声と足音が追いかけてくる。
 逃げる者が生身の人間なら、とっくに転倒するか追いつかれて爪や牙の餌食になっていただろう。
 マイニィは、ライオネルの残してくれたテレポートゲートがまだ残っている事を頼みに、追いすがるエネミーから懸命に逃げていた。
 武器は既にない。何度か追いつきかけたエネミーを牽制したときに、落としてしまった。
 新品のアーマーはあちこち傷だらけになり、酷使した脚部の人工筋肉はそろそろ『疲弊』が始まっている。
(もうすぐ……もうすぐ、ゲートだから。がんばって、僕の足……もうすこしだけ保って!)
 気を抜けば今にも砕けそうな膝を励ましながら、マイニィは懸命に脚を前に出す。
 景色が見覚えのある、池にほど近い草地にさしかかったとき。
 咆哮があたりの空気を揺るがせた。
「!?」
 聞いたことのある、ヒルデベアの雄叫び。とたんにマイニィを追っていたエネミー達の様子が変わった。
 一瞬怯えたようにすくみ上がり、我がちに逃げ出そうとし始め、大混乱に陥った。
 既に小さなヒューキャストのことなど、忘れ去られているようだ。
 この隙に逃げ去ろうとしたマイニィ、しかし、その瞬間『それ』は巨大な咆哮と共に大地を揺るがせてそこに乱入してきた。
 巨大な―――元来のヒルデベアより更に一回り大きく逞しいヒルデベア。
 それは、逃げまどうエネミー達に、容赦なく巨大な火の玉を吐きかけた。
 直撃されたゴブーマが、悲痛な悲鳴を上げて己の毛皮が燃える炎に飲まれる。
 くずおれる身体を踏みつけて、巨大ヒルデベアは目に付いたエネミー達を巨大な拳で殴りつけ叩きつぶしてゆく。
 動物たちの悲鳴、血飛沫。それは一方的な虐殺だった。
 凶暴化していても、原生動物たちの同士討ちの報告例はない。それどころか、種の異なる、共生関係にすらない動物達がコンビネーションを組んで襲いかかって来るという報告があるほどだ。
 現在では、それはDFの特殊フォトンの汚染による特殊行動である、とされている。
 目の前で起こっているあり得ないはずの惨劇。マイニィのAIは半ばフリーズし、人間で言えば茫然自失に陥って、彼はそこにへたり込んだ。
 マイニィは知らない。以前、ある遺伝子研究所の実験で改造された数体のヒルデベアが暴走し起こした惨事を。
 おそらくは森の奥の未踏地帯のどこかに逃げ込んで生き残り、さらに変異と凶暴化の進行したヒルデベア。
 それがこのエリアにやってきたことが、最近のエネミー分布の変化につながったのだろう。
 勿論、今のマイニィには、それを理解することも推察することもできないが。
 あらかたの原生動物たちを叩きつぶし焼き払ったヒルデベアは、血の海の中から小さなヒューキャストの存在に目をとめ、ドラミングをしながら新たな怒りの咆哮を上げる。
「ひ……っ!?」
 我に返ったマイニィは、慌てて立ちあがり逃げ出そうとするが、ヒルデベアが跳ぶ方が早かった。

 どおん!!

 直撃はしなかったものの、それだけでダメージを受けるほどの凄まじい衝撃に足下をすくわれ、マイニィは地面に叩きつけられた。
 ヒルデベアは足下で逃げられない小さなアンドロイドに向かって、血まみれの拳を振り上げる。
「ぱぱ……!」
 マイニィは絶望的に叫んで両腕で頭をかばい、振り下ろされる拳を見ないように視界を閉じた。



 衝撃は感じなかった。
 身体が破壊される音も感覚もない。
(僕……もう、死んじゃったのかな……?)
 アンドロイドの『魂』にも、『死後』はあるのだろうか?
 そんな疑問を感じつつ、恐る恐る視界を開いてみる。
「マイニィ!大丈夫かっ!?」
 聞き覚えのある……いや、何よりも聞きたかった声。
 顔を上げたマイニィが見たものは、頭上で巨大な拳を何故か中華鍋とお玉でくい止めている、最愛の父の雄姿(?)であった。

「あ、あのアホたれが………(汗)」
 息子の危機に飛び込む時点まで渡された武器をじっくり見もしなかったキリークは、思わず『後輩』を罵った。
「何で最近こーゆー妙な武器と縁があるんだ、俺は?」
 ぎりぎりと、ヒルデベアの拳といわば鍔迫り合いの状態で、キリークは呻く。
 並みのヒルデベアを遙かに越えるパワーに、ちょうど拮抗する形で拳をくい止めるキリークの脚が、やわらかい地面を深く抉っていく。
「ぱぱ………」
「逃げろ、マイニィ!……まさか、動けんのか!?」
「ぱぱ、ぱぱぁ……!」
 立ちあがって加勢できれば、均衡を有利に崩せるかもしれない。だが、既にマイニィの両足は言うことを聞かなくなっていた。
「マイニィ……!」
 2メートル、いや1メートルでいい。足下の息子が安全な場所に動ければ、拳を受け流して反撃に移れる。
 しかし、このままでは…………。
 キリークの声に僅かに焦りのいろが混ざる。

「シフタ!デバンド!」
 叫ぶ声と同時に、キリークとマイニィの身体が輝きに包まれ、力が涌いてくる。
「!?」
 見やると、オレンジ色の服のヒューマーが両剣を携えて駆けてくる。
「ザルア!ジェルン!―――キリーク、今行くぞおおっ!」
 がくん、と力の抜けた――といっても元々桁外れの腕力がそこそこ低下したに過ぎないが――変異ヒルデベアの背中に、アッシュのツインブランドが青いフォトン刃を深々と突き立てた。
 鼓膜のつんざけそうな絶叫を張り上げ、アッシュに向き直ろうとするヒルデベア。
「!!」
 両剣にしがみつくような姿勢で、アッシュの身体がヒルデベアの動きに引きずられ、キリークの方に振り回される。
 アッシュはタイミングをはかって武器を手放し、遠心力を利用して、マイニィに飛びついた。
 小さな身体をひっ抱え、かばうようにしながら、泥にまみれるのも構わずに濡れた地面を安全な距離まで転がる。
 同時にキリークは、アッシュの身体をかわして、思い切り高く跳んだ。
 ヒルデベアの頭上まで飛び上がった紫紺の身体。それが、狂った凶獣の見たこの世で最後の光景になった。
 次の瞬間、落ちざまに振り下ろした中華鍋が、巨大な頭蓋骨を一撃でたたき割っていた。



「大丈夫か、マイニィ?」
 息子にレスタをかけながら問うアッシュを、キリークは複雑な気分で見つめていた。
 自分が、息子の傷を癒してやりたい。
 父としての感情。
 テクニックを使えないヒューキャストの自分。
 アトマイザーがなければ傷ついた息子を癒してやれないという現実。
 単純な『便利さ』でなく、もっと別の意味で、彼ははじめてアッシュを――ヒトという存在を羨ましく思っていた。
「ありがと、あっしゅおにーちゃん。」
 マイニィの言葉が、妙に胸に痛い。
 黙って立ちつくすキリークに、マイニィは恐る恐る近づき………黙ったままぎゅっ、としがみついてきた。
「ごめんなさい、ぱぱ………。」
 小さく呟く息子の頭に大きな手のひらを軽くのせて、キリークはアッシュを見やった。
「礼を言う。すまんが、先に……帰っていてくれるか?ゲートも維持しないでいい。少し、マイニィと話があるのだ。」
「あ、ああ。」
 すこし居心地悪そうに、アッシュは頷いた。
「キリーク………あまり、怒ってやるなよ?」
 心配そうに言いながら、アッシュはリューカーで出したゲートの中に消えていった。

「ぱぱ……」
 不安げに自分を見上げるマイニィを、キリークはかがみ込んで抱きしめてやる。
「心配するな、そう怒ってはおらん。……無事で何よりだ。だがな、こんな無茶はもうするんじゃないぞ。」
「あのおにーちゃん、すっごくこまってたし、おにーちゃんのぱぱのことしんぱいしてたし………それに、僕、はやくつよくなりたかったの。」
「?」
「僕、イーニィみたいに戦うのじょうずじゃないし、ミーニィみたいに器用じゃないし。だから、がんばって、ぱぱがしんぱいしなくていいぐらいに、つよくなりたくて………僕………。」
 キリークの胸に顔を埋めるようにして、マイニィは小声で呟くように言う。
 キリークはそんなマイニィの背中を、軽く叩いてやった。
「焦らなくていいんだ、お前は。お前達はただ戦って強くなる為だけに造られたわけじゃないだろう?
 戦い以外の才能が開花しても何も困ることはないんだ。
 何より、お前は、これまでに一度も弱音を吐いたことがないじゃないか。
 おまえは、それでいいんだ。三人とも、ゆっくり、いろんな事を学びながら、成長すればいい。
 第一、そんなにさっさと一人前になっちまったら、いずれ俺と暮らす意味がなくなるじゃないか。
 まだお前らは、俺と暮らしはじめてすらいないんだぞ?
 俺は息子達が手元で成長するのを見守る楽しみも貰えないのかな?そいつは淋しいんだがなあ、俺としては。」
 意表をつかれたように、マイニィはキリークをじっと見上げ―――そして、人間なら骨が折れるほどの勢いでキリークの首にしがみついた。
「ぱぱ、ぱぱ、ぱぱああああ…………!」
 キリークは頷きながら、『泣きじゃくる』小さな息子の背中をゆっくりなでてやった。



「さて、帰るとするか。みんな待ってるぞ。」
 しばらくして、マイニィが落ち着いたのを見計らい、キリークは立ちあがってテレパイプを取り出す。
「………うん。」
 まだ少し元気なく、頷くマイニィ。
 その様子を横目にキリークはパイプをいじくり回し………
「いかんなあ、どうやら故障しているようだ。」
 わざとらしい口調で言う。
「やむをえん、歩いて帰るとするか。幸いエネミーもいないようだし。マイニィ、そうするか?」
「え………あ………うん、ぱぱ。」
 頷くマイニィの前で、キリークは『故障したテレパイプ』を藪の中に放り捨て、かがみ込んで背中を示す。
「脚はメンテするまで使わんほうがいいだろう。おぶってやる、ほら、乗れ。」
「うん、ぱぱ。ありがと!」
 嬉しそうに広い背中に身を預けるマイニィをおぶって立ちあがり、キリークはゆっくりと森1エリアにつながる転送機をめざして歩き出す。
「『眠って』もいいぞ?エラーコード修正したほうがいいかもしれん。」
「うん、ぱぱ、ありがと。………あのね、ぱぱ………」
「ん?」
「ぱぱ、僕、ほんとにぱぱのこと大好きだよ。僕も、イーニィも、ミーニィも。ぱぱの子で、すっごくしあわせなんだよ。」
「……そうか。」
「ぱぱ。」
「ん?」
「いっしょにいるよ。僕たち、ずーっと、ぱぱのそばにいるからね。」
「……そうか。」
「ぱぱ………」
「……ん?」
「あのね…………」



「おとうさあああああん!!今日という今日はもう許しませんからねええええ!!」
「うっひょ〜〜〜〜〜〜〜!!」
 パイオニア2に帰還したキリーク達が目にしたものは、いきなりラクトンをつるし上げる彼の息子の姿だった。
「あんな小さな子供にまで迷惑をかけて!天が許してもこの僕が許しません!!」
 チョーキングからコブラツイスト、海老固めに移行して更に十文字腕ひしぎを繰り出す。
「あぎゃごぎゃぐはああああ!!」
「…………………何事だ(汗)」
「あ、先輩、おかえりなさーい。」
「いや、とうとう息子さんがキレてしまってなあ………」
 イーニィとミーニィをそれぞれ預かっていた『後輩』とライオネルが、彼らをキリークのもとに促しつつ声をかけてくる。
 止めるつもりははなからないのか、あきらめたのか、既に観戦モードである。
 ちなみにモンタギューは無責任に、伝説のアナウンサー『FURUTACHI』ばりの実況中継とレフェリーを一人二役でこなしている。
「あやまってもだめですっ!」
 四の字固めからとうとうつり天井が完璧に極まった。
 アッシュをはじめ、遠巻きに見物している野次馬ハンターズが感嘆にどよめく。
「もぎょ〜〜〜〜〜〜〜!!」
「……………命拾いしたな、ラクトン。」
 末息子をおんぶしたままぼそりと物騒な事を呟くキリークをよそに、白いマットのジャングル、阿鼻叫喚のちまたと化しているその日のハンターズギルドであった。



 数日後。

 依頼:求む指南役
 依頼人:R. ペッカリー. Jr.
 依頼内容:無謀な父を止めるため、ハンターズライセンスを取得しました。
        つきましては、ハンターズの実戦コーチをしてくださる方を求めています。
        特に優秀なハンターの方を希望いたします。


 仕事を探しに来たギルド受付で、うっかりこの依頼を見つけてしまい頭を抱えるキリークの姿があった。




おしまい。




あとがき。
久しぶりのキリークと愉快な子供達(違)物語でした。
今回は末っ子マイニィくんに焦点をあててみましたが……いかがでしたでしょう。
ちょっぴりづつ、でも確かに成長していくちみたんたちと、父親としての日々を送るキリークさんの幸せ。私なりの理想的な親子の絆。
今後とも見守って行けたらいいと思います。
もしまた続きが書けたら、読んでいただけるとうれしいです。

前回から随分間が空いてしまったうえ、あんましギャグに走れませんでしたが、実際、この話ってなぜか執筆にかなりのエネルギーを使うんですよ。
特に、もんた博士がごんごんパワーを吸い取っていくような気がします(汗)。


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