博士の理不尽な日常、第六話 kei



えぇ〜皆様コンバンワ。
昨日の段階でアップするなぞと馬鹿な事申してました第6話でございますです。
えと、実は私事で恐縮なのですが、マイキャラの博士がロストなさりまして、えぇ。凹みんぐでございます。
こんやあたりに、ジャド君やソフィに手伝ってもらいながら、ろすとふっきゅうしようかとおもっちょります。
うぅ・・・でも、クマーラ痛いなぁwレイマーじゃ作れないのですよ。
無駄話が過ぎましたです。

えと今までのお話ですが
前回、
http://pso.dricas.ne.jp/bbs/p/pso/453/fjbcrx/index.html
を残しましてすべて抹消されてしまいましたです。

うむぅ・・・
まぁいいや、そいでわどーぞー

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「ふぅ・・・やっぱり無理みたい。」
そういうとソフィは、リューカーの詠唱を諦める。
「やっぱり歩いて帰るしかないみたいね。」
「そうとも限りませんぞ。」
ケイが、人差し指を立てる。
「ここは、基地の直下ですからデロルレ皇帝液の影響が強いですが、さらに深いところまで行けば・・・。」
そう言うとケイは、空中にコンソールから地図を映し出す。
「・・・地上まで歩いて出るより幾分かは楽なはずですな。」

博士の理不尽な日常
第六話「星の深淵へ」

「・・・で、どこが楽だって言うのですか博士?」
「これは誰にも予測できなかった事象でしょう、ソフィ。」
不平を言うソフィをケイがなだめる。
「・・・予想できなかったとしても、悪いのは間違いなく博士です。」
そういうとソフィはモンスターの一群を指差す。
「一体どんな薬品使ったら、全ての生物がデ・ロル・レに変態するんですか!!」
ソフィが指差した先には、形も大きさも非情にバリエーションに富んだ沢山のデロルレが居た。
地面をズルズルと這いまわるもの、地面から生えて毒を撒き散らすもの。
さらには、空を飛びビームを乱射するものや2匹に分裂するものまで様々である。
「・・・酷いありさまだな。」
ジャドが片っ端から切っていく。
「ぐふふふ。まさにパーフェクト! 我輩の頭脳は、もう誰にも止められませぬぞ!」
「何がパーフェクトだ!」
どこからかケイに向かって怒声が発せられた。
「む、私の発明にケチをつけるのは一体どこのどなたですかな。」
ケイのバイザーが怪しく光る。
「私だ!!」
しかし、声はすれどそれらしき人影はどこにも見えない。
「隠れてないで出てきてはいかがです?」
「隠れてなどおらぬわ!!」
その声とともに、デロルレのうちの一匹が口をパカっと開ける。
と、口からズルリと初老で長髪の男性が生えた。
「いったい、この薬品のどこがパーフェクトだと言うのだ。見てみろこの姿を!」
そう言うとその奇妙な姿の男性が、紫色のアンプルを前に突き出す。
「こいつのおかげで、我が『普通より少し髪の毛のボリュームが少ないかもしれない同盟』の同志達は・・・くっ!」
デロルレ男は男泣きしだした。
「ふむ、落ち着きなさい。禿同盟会長。」
ケイが男に歩み寄る。
「貴方、ご自分の頭を確認なされたのですかな?」
「何、頭だと?・・・! こ、これわぁ!!」
男は頭に手をやると、余りの衝撃に打ち震える。
「髪が、髪が戻ってきた! 私の青春が再び戻ってきたのだ!!」
そう言うと、男はケイの手を涙ながらに取る。
「有難う! 有難う、博士! 貴方の発明は完璧だった・・・。これで、三つあみもアフロも思いのままです。」
そう言うと、男は素晴らしい笑顔を残してさっていくのだった。
その後ろ姿に手を振りながら見送るケイにペディが聞く。
「博士ぇ、今の方は?」
「あれは、禿同盟の会長です。私の研究に出資してくれた方ですよ。・・・ほら、生物実験室にいらっしゃったでしょう。」
「あぁ、そう言えばあの部屋から楽しそうなお声がずっとしてましたです〜。」
ペディはそういうと、手をぽんと打つのであった。
「・・・俺には、悲鳴にしか聞こえなかったのだがな。」
そう言うとジャドは、デロルレ達を切り倒すのを止めるのであった。

・・・

それからゆうに3時間は歩いたろう。だが、未だに目的の地下水脈へのテレポーターは見つからない。
今日何匹目かのデロルレの口をこじ開けながらペディがケイに訊ねる。
「博士ぇ、まだ着かないのですか〜?」
ジャドが中を確認するとデロルレを切り倒し、ケイに言う。
「全くだ。道を間違えたのではないか?」
「失敬な!もうすぐ着きますよ。地図を御覧なさい!」
そう言うとケイは空中に地図を映し出す。
「そうですねぇ。今がここだから・・・ちょうどこの壁の裏側ですね。」
ケイが目の前の壁を指差す。
「しかしまぁ、迂回するのもかったるいですし・・・しょうがないやりますか。」
そう言うとケイがその手に『ブリンガービーム』を転送する。
「博士ぇ。なんかそれ、元気が御座いませんね〜。」
ペディが言う。
「宜しければ私がやりましょうか〜?」
ペディーはそう言うと拳を突き出した。
「ま、待てエンサイクロペディア! そのなんと言うか、ここでは止めておけ。」
「そ、そうよペディ! ここは博士で十分だから。ね?」
ジャドもソフィも必死でペディを止める。生き埋めはごめんなのだろう。
「ふむ、それに私にも秘策が御座いますしな。」
そう言うとケイはブリンガービームにデロルレ皇帝液を注入していく。
途端、今までぐったりしていたブリンガービームが激しく動き始める・・・いや、のた打ち回リはじめたといったほうが正しい。
その様を満足げに眺めるケイと、不安な眼差しを向けて後ろに引くソフィとジャド。
そんな周りの状況をよそに晩御飯の献立を考えるペディ。
4者四様、様々な思惑が交錯するなか、騒ぎの元はひときわ大きく震えると眩いばかりの閃光を発した。
「ぐふふふふ、素晴らしい・・・! 素晴らしいですぞ!! これぞ私の求めていたものだ!!」
視界を奪う光の中、ケイの歓声だけが木霊する。
ようやく視力が戻ってきたソフィとジャドは、世にもおぞましい光景を目にした。
「ケイ・・・貴様その腕・・・。」
ジャドが、形を大きく変えたケイの右腕を凝視する。
「・・・落ち着くのよソフィア・・・あれはもう人間じゃないの。無理に理解しようとしなくてもいいのよ・・・。」
ソフィは端っこを向いて体育座りの姿勢で何かぶつぶつと呟いている。
「博士ぇ〜。ペディはもうメロメロです〜。」
ただ、ペディだけが感嘆し博士を賞賛しつづけるのであった。
「ふっふっふ。素晴らしいでしょう。これぞ我が最高傑作『寄生武器デロル』です!!」
そう言うとケイはデロルそのものと化したその右腕を高々と振り上げる
「・・・うぅうぅぅ。・・・なんで、腕の先に口がついてるの?・・・なんでそれがパカパカ開いたり閉じたりたまに鳴いたりするのよぉ・・・。」
ソフィは既に自我崩壊寸前である。
「あぁ、光が見える・・・。お母さん、お迎えにきてくれたのぉ?」
そういい残すとソフィは彼方へと旅立つとぱたりと気を失った。
「ぐふふふ。感動の余り失神してしまわれましたか。・・・まぁ仕方ないですな。」
そう言うとケイは壁に右腕を向けるとフォトンのチャージをはじめる。
「行きますよ!デロル砲発射ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
紫色のフォトンがケイの腕から噴き出し壁を吹き飛ばした。

・・・

「おい、ソフィア起きろ。」
誰かがソフィの体をゆする。
「そうですぞ・・・早くおきなされ。」
(あ、気持ちいい・・・)
ソフィは何かひんやりしたものをおでこに感じた。
(でも、これ何かしら・・・?)
ソフィがおでこに手を伸ばすと、ゲル状の何かに触る。
「ひぃ!・・・なによこれぇ!?」
そう言うとソフィは額のそれを払い落とす。
「あぁぁ。折角捕まえたスライムの幼態が・・・。」
さも残念そうにスライムが逃げていったほうに目を向けるケイ。
「・・・博士?」
ソフィがケイに笑いかける。
「アレは一体どういうことですか?」
「ふむ。スライムを顔に乗せたら目を覚ますかなぁって思いましてなぁ。」
「・・・他の方法は無かったのですか?」
ソフィの顔から笑顔が消えていく。
「いや、そ、その・・・結局、気が付いたわけでありますし・・・なんというか、私も少しやり過ぎましたかなぁ・・・って。そ、ソフィ・・・さん?」
結局、ケイはボロンボロンにのされるのであった。
「で、結局テレポーターには着いたのね。」
「そうですぞ、少しは私に感謝して欲しいものです。」
驚くべきスピードで再生を果たしたケイが答える。
「あれ博士ぇ、右腕は元に戻ったんですねぇ。」
ペディが怪訝そうに訊ねる。
「いえ、実は出し入れ自由なのですよ。・・・ほれ。」
そういうと、ケイはその右腕の形を目まぐるしく変えるのであった。
「・・・じゃれてないでさっさと行くぞ。」
ジャドの一声に促され、4人はテレポーターへと入っていった。
着いた先は、地下水道。
「さぁ、このいかだに乗って下流に行けば、リューカーをつかえる場所に出られる筈です。」
4人が乗るといかだが動き出す。
と、ふいに周りの照明が落ちると同時に目の前の水面が割れデロルレがその首をもたげた。
「・・・ち、雑魚が。」
ジャドは紫色のレーザーをかわすと、デロルレの頭部に一撃を叩き込む。
甲殻を破壊されたデロルレが奇声を上げていかだに倒れこむ。
「ふふふ・・・他愛も無い。」
止めを刺そうとケイがデロルレに近づく。
と、デロルレは大きく口開けたかと思うとケイの頭にかじりつく。
「ぬふ!?こ、こら離したまえ!!」
デロルレはもがくケイを平らげると急に激しくのた打ち回り出した。
そしてその刹那、デロルレは再生と変態をはじめる。
「・・・酷いものね。名づけるならば、デロルレWITH寄生防具ケイと言ったところかしら。」
そう言うと目の前の奇怪な生物にラフォイエを浴びせる。
しかし、額に巨大なケイの顔面を浮き立たせたデロルレは強烈な火炎も物ともしない。
一声唸ると、口を大きく開け極太のビームを3人に照射する。
強烈な衝撃が3人の下に到達する・・・が、3人は無傷である。
ペディが全てを受け止めて弾き返していた。
「・・・よくも。」
その細い腕からシールドを展開し、照射されつづけるビームを受け流すペディ。
「よくも博士を・・・。」
デロルレがペディの余りの迫力にひるみ、ビームの照射を終える。
「許しません!!」
そう言うと、ペディはその手にインフェルノバズーカ・カスタムを転送する。
「ぶち殺して差し上げます!!!!インフェルノバズーカ発射ぁ!」
その時。世界の全ては白い閃光に包まれた。

・・・

「見てジャド。ほら一面記事になってるわよ?」
ソフィが新聞の一点を指差す。
そこには、『デロルレ大発生とラグオル地下で謎の大爆発再び!!』と大見出しが出ていた。
「それはそうだろう。アレだけの規模の爆発だ。・・・何せ、地表まで融解させるほどだったからな。」
ジャドは武器の手入れをする手を休めると、顔を上げる。
「エンサイクロペディアは?」
「またラグオルに降りていったわ。博士のお墓参りだそうよ。大分落ち込んでたけども大丈夫かしら・・・。」
「・・・さぁな。」
その頃ペディは、ラグオル地上に居た。
そこには遺体など埋まっていない。しかしペディはケイの墓と銘打たれた十字架の前で呆然と立っていた。
爆発の影響だろうか、ずっと降り続いていたドーム周辺の雨は上がり、雲ひとつ無い青空が広々と広がっている。
と、佇むペディの後ろに人影が差した。
「いつまでそんなとこに居るつもりですか?・・・帰りますよペディ。」
ペディは聞きなれた声に振り返り、そして、最高の笑顔で頷くのであった。

・・・

余談であるが、その日の新聞の三面には『総督謎の失踪と、奇跡の生還、そしてイメージチェンジ』と見出しがしてあったのであった。

第七話へ

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皆様いかがでしたでしょうか?最後が少し微妙かもですw
次回は番外編いこうと思います。あぁ、余計な事しなきゃ良いのにw
えと、それで一つお願いが・・・
バックナンバーを載せてくださっていらっしゃいますHPの管理者様、これから、この駄文をアップいたしますときにURLを公開させていただきまして宜しいでしょうか?



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