CHAPTER ONE:A HUNDRED YEAES IN THE WAKING!

1〜3巻はゲームのストーリーを下敷きに物語が進行していきます。
始まりは100年前。名もない町で、一人の鍛冶屋が美しい尖塔(塔の先端に取り付ける尖頂部分)の夢を見ました。彼は寝食を忘れてそれを作り上げます。
その様を密かに見守る存在…ワイズマン。
彼は「夢の世界」の中心に存在する塔と同じものを「目覚めの世界」にも作らせたのです。

(アメコミではナイトピアとナイトメアは分断されておらず、同じ「夢の大地」のそれぞれの領域になっています)

100年に一度、夢と現実が交わる夜。それがこの日でした。
塔は世界の間を結ぶ「扉」となるのです。ワイズマンは「扉」を開き、己の支配する領域を「目覚めの世界」にまで拡げる計画をたてていました。
しかしその為には、純粋な「完全な夢」の力が必要となります。しかもそれは、やはり100年に一度、人間の少年と少女各々一人に宿って現れるだけなのです。

(「レッドイデア」のことなのですが、扱いがゲームと全く異なっています。このイデアはまた、「夢を叶える力」としても描かれています)

ワイズマンはぬかりなく、夢を見る者(ビジター)を自分の忠実なしもべに捕らえさせ、二人のレッドイデアを奪い取っていました。
このしもべ達こそがリアラ、そしてナイツです。

ちなみにこの時、ナイツの胸にはあの「彼」のトレードマークの赤いクリスタルがありません。あの宝石(?)の由来について、アメコミでは実にユニークな解釈がなされています。

二つの世界を結ぶ儀式が行われようとしたそのとき、まさに「鍵」となるふたつのイデアはワイズマンの手を離れることになります。
イデアの持ち主の少女に説得されたナイツがイデアを持ち出して逃げたのです。

「自由を好み、退屈が嫌い」というナイツの性格に変化はないのですが、単に奔放さ故に反逆者とみなされたらしいゲーム版と異なり、アメコミでの「彼」はかなり積極的な反逆行為をとっています。

ナイツはそのまま、ふたつのイデアを現実の世界へと投げ出してしまいます。
現実側で尖塔から飛び出してくる二つの輝きが目撃され…
町は「ツインシーズ」と呼ばれることとなったのです。

そして100年。
大きな街になったツインシーズにある日二人の小さな来訪者がやってきます。
ナイツが昔逃亡中に出会った「夢の住人」(ナイトピアン)です。
(「NAPP(ナップ?)」「SNUZE(スヌーズ?)」と名乗っています)
彼らの目的はワイズマンの計画再開を防ぐこと。その為にこの世代のイデアの所有者を見つけだすことです。
幸いにもかれらはすぐに、その片方と巡り会いました。
エリオット・エドワーズ。
エリオットはナイトピアンの頼みに応じ、ワイズマンの計画を壊した咎で幽閉されていたナイツを解放、同化します。
ナイツの逃亡に気づいて追っ手を差し向けるワイズマン。おなじ頃、もう一人のイデアの所有者クラリス・シンクレアもまたナイトメアンの襲撃をうけていました。

「パフィー」の容姿の設定ですが、アメコミ版クラリスの音楽の先生「マダム・パフィーラ」という人物の姿をナイトメアンが写し取り、モチーフとしている事になっているようです。
正しくはパフィーをモデルにデザインされたのがパフィーラ先生でしょうが。

助けを求めるクラリスの声を聞きつけ、一旦エリオットの元を離れて駆けつけるナイツ。
「彼」の力とナイトピアンの機転で二人のビジターは危機をのがれます。

そして同じ頃…

ワイズマンはある目的のため、一人の少年を選び出していました。

CHAPTER TWO に続く

レビューのトップに戻る