CHAPTER THREE:FLISHT TO THE FINISH

ワイズマンの計略により、二人のビジターの協力のないままに創造主、そしてリアラとの
対決を迎えることとなったナイツ。
「彼」と対峙したリアラは言います。

「THAT'S HOW LONG IT'LL TAKE YOU TO RECOVER AFTER I'M DONE WITH YOU!」
「YOU NEVER TALKED BACK WHEN YOU WERE ON OUR SIDE! WHAT'S GOTTEN INTO YOU?」
(#3、P.2〜3より引用)

『もう一度やり直すためにずっと待っていた、私にはお前が必要なんだ』
『お前はどうしても答えてくれなかった、いったいどうしてしまったんだ』
…と言ってるらしいです、訳してみると。
元をただせば、リアラはナイツのせいで幽閉されるハメになっていたはずなのですが。
この時点まではそれでもリアラはナイツを恨んでいなかった…そう解釈できることばです。
アメコミの内容にSEGAが全くノータッチということもないでしょうし、ゲームの公式設定で
「互いにライバル視(というか反目)している」とあるにもかかわらずやけにナイツにこだわり続けるリアラを
えがくファンの解釈も、まるきり的外れとは言い切れないんじゃないかなぁ…と思うこのごろです。
それはさておき、このリアラの説得(?)もナイツはあっさり「黙れ!」で蹴ってしまうのですが。

結局エリオットたちの夢と切り離されたナイツは、ロジャー(の夢)から力を得ているリアラに勝つことはできず、
捕らわれてしまいます。

一方「現実」で望みの通りオーディション(なぜか夜)に出場するクラリス。しかし、ワイズマンの言葉にのせられて
「レッドイデア」を引き渡してしまった彼女にはもはや歌うちからは残っていませんでした。
失望する彼女の目の前で、世界は変貌を始めます。
100年に一度の、二つの世界の収束の瞬間、そしてワイズマンの儀式の開始。
「扉」であるシーズタワーを中心に、「悪夢」の「現実」への侵食が始まります。

同じ頃、明日の試合を控えて眠りについたエリオットはワイズマンの城に召還されてしまいます。
「やっぱりただの夢じゃなかったんだ!」
逃げだそうとする彼の前に現れるリアラ。レッドイデアを奪い取った…つもりが、「彼」が
手にしていたのは…?
牢を脱走してきたスヌーズの助けで、脱出に成功するエリオット。
そして、自分を取り戻したナップはギリギリの瞬間にワイズマンからイデアを奪い取り、
クラリスのもとに届けます。

夢と現実の混ざり合った空間で、もう一度ナイツを解放するエリオットとクラリス。
ゲームの最終決戦そのままに、彼らはワイズマンに挑み…勝利します。
元通り分離していく二つの世界。通路の崩壊に巻き込まれていくワイズマン。

本来の姿を取り戻した「夢の世界」の草原で二人のビジターがみたものは、
エネルギーを使い果たして消滅の危機に陥ったナイツの姿でした。
彼を助ける方法をスヌーズに教わり、何のためらいもなく実行する二人。
しかしまだ僅かに力が足りない…
残された手段はひとつ、「自分自身の力で」自分の夢を現実にすること。
そんな彼らを見ているものがあります。
ワイズマンの残した「力」の欠片を我がものとし、新たな「夢の世界」の支配者となる決意をしたリアラでした。

「現実」で再びオーディションの舞台に立つクラリス。
試合の行われるバスケットコートに赴くエリオット。
ふたりはそれぞれに、自分の弱いこころに、強力なライバルにうち勝ち、栄光を手に入れます。
そして…
100周年記念祭の始まったツインシーズで二人は再会し、二人の夢はまさに現実のものとなったのでした。

その夜、ふたりが眠りにつこうとしたそれぞれの窓の外を一瞬通り抜けていったものは…




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